地域コンテンツ研究会

設立趣意

2012年7月12日

 文学、映像など表象文化、いわゆるコンテンツに見られる地域表象に対する注目は、近年とりわけ高まりつつある。とりわけアニメーション作品の舞台を熱心な視聴者が実際に訪問する舞台探訪という観光行動は村おこし、町おこしの観点からも注目を浴びている。

しかしながら、そのような作品と地域性との関わりへの探求は、必ずしも近年に留まるものではない。作品の舞台や作者ゆかりの地を訪ねることは文学散歩として古くから行われてきたことであり、また近代以降に限ったとしても、地方文学は大きな研究上の課題であり続けている。

 上記の広範な領域におよぶ研究は、これまで文学やマンガ、アニメーションなどの媒体ごとに、あるいは観光学や地域振興、社会学、文学、表象文化論などの学問分野ごとに分かれて進められてきていた。しかしコンテンツと地域との関係性に関する研究は、それらの媒体や学問分野を横断し、より多様な観点からなされる必要がある。

 本研究会の設立発起人3名は昨年度、「北日本サブカルチャー研究会」として、コンテンツと地域性に関する研究会を2度開催してきた。2011年9月の第1回研究会(北海道大学)では、多数の文学関係者にご参加いただいた。2012年3月の第2回研究会(富山大学)では、文学研究者のみならず舞台探訪に詳しい方々が参加され、地元新聞に記事が掲載されるなど、さらなる広がりを得た。この実績を踏まえつつ、北日本に地域を限定することなく、さらに広い分野の研究者の交流を図り、領域横断的な研究を推進するために、北日本サブカルチャー研究会を母体として、新たに「地域コンテンツ研究会」を設立するものである。

 発起人


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